家へと帰った俺は、部屋でサッカーの雑誌の本を読んでいた。

ハヤテは、先に寝ている。

「奈津!お風呂沸いたから入ってよ」

「分かった!」

雑誌を机の上に置き、俺は風呂場へと向かおうと扉を開けたとき―――

『こんばんわ』

「うわぁ!な、なんだ?!」

目の前には、一人の妖精がいた。

「妖精?」

『僕はヒュプだよ。あの、実は――』

ヒュプと名乗った妖精は、俺に手をかざす。

『貴方の気持ち、貰いますね』

「――!」

そこで、俺の意識は途絶えた。