でも、この人は悪い人じゃなくて、シンクを心配してくれていたんだよね?

「シンクのこと、心配してくれてたから」

「…別に。単なる私の気まぐれ」

雪南は、それだけ言うと階段を降りて行った。

『なんか、変な人』

「まだ疑ってるのルル?」

『ううん。ちょっと心配しすぎちゃったかもしれない』

『何の話?』

「シンクは、気にしないで」

『ええー!』

シンクは、頬を膨らます。

「それより、持ち主に会ったって、どういうこと?」

『え、ええっと…』

シンクは、言いづらそうにそっぽを向く。

「シンク!」

『わ、分かった!話すよちゃんと!』