「すみません、入部したいんですけど」
「お、入部希望者だ!」
杏鈴さんは、扉の横に立つ女の子の所へと向かう。
「この時期に入部希望者が来るなんて初めてだけど、何年生?」
「一年です、一年E組です」
「名前は?」
彼女は、言うのを一度躊躇うと、杏鈴さんをじっと見ていう。
「青柳雪南(あおやぎせつな)です」
「青柳ちゃんね、入部理由は?」
「…ただの暇つぶし」
ひ、暇つぶしって…。
「…」
「え?」
雪南は、じっと私を見つめてきていた。
(私に何か付いてるのかな?)
「じゃあ、とりあえず何か描いてみる?」
「いえ結構です。今日は見させてもらえるだけでいいので」
雪南はそう言い、杏鈴さんの横を通り過ぎて適当に椅子に座った。
「な、なんか不思議な子だね」
「そ、そうですね」
その後いつも通り絵を描いていたんだけど…。
(な、なに…?後ろから何か痛い視線を感じる)
恐る恐る振り返ってみると、雪南は怖い表情でじっと私を見てきていた。
『ねえ、望美。あの子ずっと望美ばかり見てくるけど、もしかして知り合い?』
「し、知らないよ!」
今日初めて会ったんだけど――
と思った時、私は何かに気づく。
(あれ、あの人)
誰かに似てる気がする…。
何かを忘れている気がして、私は前の記憶を探る。
東雲刹奈に似てる?
気がしたけど、雰囲気が違うし髪型も違う。
同じなのは名前だけ。
「お、入部希望者だ!」
杏鈴さんは、扉の横に立つ女の子の所へと向かう。
「この時期に入部希望者が来るなんて初めてだけど、何年生?」
「一年です、一年E組です」
「名前は?」
彼女は、言うのを一度躊躇うと、杏鈴さんをじっと見ていう。
「青柳雪南(あおやぎせつな)です」
「青柳ちゃんね、入部理由は?」
「…ただの暇つぶし」
ひ、暇つぶしって…。
「…」
「え?」
雪南は、じっと私を見つめてきていた。
(私に何か付いてるのかな?)
「じゃあ、とりあえず何か描いてみる?」
「いえ結構です。今日は見させてもらえるだけでいいので」
雪南はそう言い、杏鈴さんの横を通り過ぎて適当に椅子に座った。
「な、なんか不思議な子だね」
「そ、そうですね」
その後いつも通り絵を描いていたんだけど…。
(な、なに…?後ろから何か痛い視線を感じる)
恐る恐る振り返ってみると、雪南は怖い表情でじっと私を見てきていた。
『ねえ、望美。あの子ずっと望美ばかり見てくるけど、もしかして知り合い?』
「し、知らないよ!」
今日初めて会ったんだけど――
と思った時、私は何かに気づく。
(あれ、あの人)
誰かに似てる気がする…。
何かを忘れている気がして、私は前の記憶を探る。
東雲刹奈に似てる?
気がしたけど、雰囲気が違うし髪型も違う。
同じなのは名前だけ。



