妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

「ちょっ?!何言ってんの?!」

小さな声でそう言い返す。

『だって、そうでもしないと二人きりになれないよ?』

「そ、そうだけど」

奈津だって忙しいかもしれないし、それに二人で抜け出すなんて…。

私は、昨日のことを思い出した。

「うっ…!」

頬が熱くなる。

「どうかしたの?」

「な、何でもないです!」

でも、二人きりになれるなら…、なりたいな……。

「話は以上です。解散してください」

私と天翔先輩は、一緒に美術室に向かった。

『ねえ望美、私これから外の方散歩してくる』

「うん、いいよ」

シンクは、窓が開いているところから外へと出ていった。

『ちょっと心配だなあ』

「シンクのこと?」

私は、リーゼルを運びながらルルの話を聞く。

『うん、シンクと会って三ヶ月経つけど、主が見つからないなんて、おかしいと思ってさ』

「それは、私も感じてた」

リーゼルを前に置き、画用紙をその上に乗せる。

『それに、シンク何か隠してるようにも見えた』

「え?」

『シンクは、何でもなさそうに私達に接してるけど、なんか違和感を感じて…』

「そっか…。でも、それは私達からは聞けないことかもしれない」

私は、画用紙に絵の具を塗っていく。

「もしかしたら、それは私達には言ってはいけないことで、話せないかもしれないしから」

『そうだね…。なら、私はシンクが話してくれるまで待つことにする』

「うん」

画用紙に絵の具を塗っていると、美術室の扉が静かに開けられ、私達はそちらに目を向けた。