【???】

「文化祭かぁ…」

俺は、校舎の屋根に座って、あの女を見下ろしていた。

「自分の為に、よくあんな事思いつくな」

俺は、ポケットから携帯を取り出す。

「…時間はまだ少しある…。あいつの居場所は分かったし、あとは…」

俺は、空を見上げる。

「あと少し…」

それまで、今の時間を少しだけ楽しませてもらうか。

俺は、校内に降り立って、校門の外へ向かう。

「おーい、奈津!行くぞ!」

「待てよ玲緒!」

俺の隣を、奈津と呼ばれる人物が通り過ぎて行った。

俺は、振り返る。

「小早川奈津…か」

俺は、前に向き直り歩き出した。