【有水】

「良いこと聞いちゃった」

私は、学校の外に出て携帯にメモる。

『何か楽しいことでもあった?』

「凄く楽しくて面白いこと…」

今日は部活をサボって、私はある計画を考えていた。

「今度の文化祭、必ず奈津くんを私の物にしてみせる!」

『そのいきだよ!有水』

「フレイアに、一つお願いしたいことがあるの」

『なにー?』

私は、ある紙をフレイアに渡す。

「明日のホームルームで、文化祭の各係ぎめがあるの、それで奈津くんと私が一緒の係にするの。その紙は、私と奈津くんがなる係よ」

フレイアは、紙を広げてみる。

『これを、明日くじ引きの箱の中で、奈津に手渡しすればいいんだね?』

「そう!直ぐに分かるなんて、流石フレイア」

『えへへ』

「それと、あともう一つ。あの天翔さんと望美さんの係を一緒にしてあげて」

『なんで?』

私は、携帯にメモ取ったことを読み上げる。

「小林天翔は、莎々原望美のことが好きである。ってことを言ったら、フレイアでも私が考えてること分かるわね?」

『はーい!フレイア分かった!あの天翔と望美をくっつけるんだね?』

「そうそう!天翔さんと仲良くなる望美さん、そしてそれに嫉妬する奈津くん。そこを、私がつくのよ」

この作戦は完璧だ。

文化祭の係で新と一緒になることはない。

「これで、誰にも邪魔されず奈津くんを私のモノに出来る」

『邪魔が入っても、私がなんとかするよ!』

「ありがとうフレイア」

男なんて、嫉妬する存在なんだから。

「待ってて、奈津くん。ふふっ…」