憑代の柩

「それにしても、それって、今回と同じパターンですね。

 警察はまた、早く終わらせようと、私を犯人に仕立てようとしている」

「ま、意外とお前が本当に犯人かもしれないけどな」

 そんなことを言い、楽しそうに笑う。

 最悪だよ、こいつも、と思った。

「なんで私が――」

「記憶がないんだろう?

 警察が思っているように、仲の良いあづさの降って湧いた幸運を妬んだのかもしれない」

「それで人生棒に振るのもどうですかね。

 計算高い人間なら、あづささんの結婚を祝福して、衛さんのお友達のお金持ちを紹介してもらおうとか思うんじゃないですか?

 私はお金持ちとかごめんですが」
と言うと、また笑う。

「まあ、どうでもいい」

 どうでもいいってなんだ。 

 この男こそ、事件を解決する気はなさそうだ、と思った。

「わかった。
 犯人は、貴方ですね」
と言ってやると、要は、何故だ、という顔をする。