憑代の柩

「なんか、絞められまして」
と言うと、要は、

「生きた人間にか?」
と冷静に訊いてくる。

「いや、それだったら、大騒ぎですってば。

 先生は、衛さんと似てないようで似てますね」
と言うと、非常に厭そうな顔をしていた。

 要は顎でしゃくるようにして、外を示すと、

「外に警察が隠れてたが、何か訊かれたか?」
と言う。

「此処には何も言ってきてないですけど。

 偉く使えない警官ですね。

 そんなバレバレに隠れてるようじゃ」

「ま、警察はお前が犯人だと思ってるようだからな」

「は? 佐野あづさがですか?」

「莫迦。
 花屋の店員がだ」

 やっぱりか、と思った。

「あのう。

 私、死んでることになってるんですよね?

 まさか。
 死人に口なしで、犯人役を押し付けようなんて」

 おお、賢いな、と要は言う。