麻紀さんとが一番気兼ねなく話せたかな、と思いながら、今にも昔ながらの豆腐売りがラッパを吹きながら現れそうな長閑な町並みを歩く。
いい夕暮れだな。
あづさはいいとこに住んでたんだな、と思う。
御剣の家がどれほどの豪邸か知らないが、こういう町で生きて行く方が幸せな気がするのだが。
そんなことを考えながら、アパートの錆びた階段を上がると、誰かが自分の部屋のドアの前にしゃがんでいた。
霊!? と一瞬、思ってしまう。
が、その霊は、こちらに気づかぬ勢いで、文庫本を読んでいた。
わずかに当たる夕陽が淡い色の髪と肌を照らしていて。
こうして見ていると、やっぱり奇麗だな、とぼんやり思った。
何故だか、胸の痛くなる奇麗さだ。
しかし、そんな想いはおくびにも出さず、その横に仁王立ちになって言っていた。
「私が犯人だったら、今、やります」
今、まさに、と高らかに宣言すると、本を閉じた衛は、呆れたようにこちらを見上げて言う。
「狙われてるのはお前だろうが」
いい夕暮れだな。
あづさはいいとこに住んでたんだな、と思う。
御剣の家がどれほどの豪邸か知らないが、こういう町で生きて行く方が幸せな気がするのだが。
そんなことを考えながら、アパートの錆びた階段を上がると、誰かが自分の部屋のドアの前にしゃがんでいた。
霊!? と一瞬、思ってしまう。
が、その霊は、こちらに気づかぬ勢いで、文庫本を読んでいた。
わずかに当たる夕陽が淡い色の髪と肌を照らしていて。
こうして見ていると、やっぱり奇麗だな、とぼんやり思った。
何故だか、胸の痛くなる奇麗さだ。
しかし、そんな想いはおくびにも出さず、その横に仁王立ちになって言っていた。
「私が犯人だったら、今、やります」
今、まさに、と高らかに宣言すると、本を閉じた衛は、呆れたようにこちらを見上げて言う。
「狙われてるのはお前だろうが」



