憑代の柩

 すべてを教えるか。

 すべてを教えないか。

 どちらかにすべきだった。

 自分は、奏が衛に復讐しようと、近づいていることを教えた。

 だが、彼女が人を殺していることは教えなかった。

 すべてを話していたなら、馨はもっと違う方法をとっていたことだろう。

 それなのに、己れの心に、やましさがあったせいで、自分は半端に口をつぐんでしまった。