八代は奏が男を殺したことを私には教えなかったし、奏が早くから私が生きていることを知っていたことも教えなかった。
だから、私はその言葉を信じてしまった。
私は祭壇の間の前に立ち、じっとしていた。
この先にいずれ現れるのだろう、衛のことを考えながら。
確か、あのとき、ぼんやり思っていた。
でも、この格好で、今更、衛の前には立てないな、と。
そのとき、花屋の店員が戻ってきた。
通用口から、廊下の真ん中に現れた彼女は、北側の端に居た自分には気づかず、控え室に向かい、走っていった。
「すみせーん。
あの、先程、サイン……」
地響きのような音がした。
だから、私はその言葉を信じてしまった。
私は祭壇の間の前に立ち、じっとしていた。
この先にいずれ現れるのだろう、衛のことを考えながら。
確か、あのとき、ぼんやり思っていた。
でも、この格好で、今更、衛の前には立てないな、と。
そのとき、花屋の店員が戻ってきた。
通用口から、廊下の真ん中に現れた彼女は、北側の端に居た自分には気づかず、控え室に向かい、走っていった。
「すみせーん。
あの、先程、サイン……」
地響きのような音がした。



