押し入れから出て来た流行を見た要が、
「なんだこれは、死体か?」
と訊いてきた。
「生きてますよ」
もう、と私は要を睨み、もう一度、流行を睨んだ。
流行は、自分が連れ込んだくせに、とでも言いたげな顔でこちらを見ている。
要は威圧するように立ったまま、流行を見下ろし、
「今度は何処の男だ」
と訊いてきた。
「人聞きの悪い。
この人が、衛さんが雇っていた探偵の相棒さんです。
どうも命を狙われている気がするというので、匿ってみました」
と言うと、
「探偵をか」
と言われる。
いや、もう、ほんとにご尤も――
「探偵なら、命を狙われるのも仕事のうちだろう」
と命を助ける仕事の人が言う。



