憑代の柩

「お前があの探偵に言っていたように、殺して、名と戸籍を手に入れたか」

「なんでもお見通しなんですね。

 噂のボディガードさんですか」

 喫茶店での話もやはり、筒抜けだったようだ。

「あれはいつでも、お前の側に居るからな」

「いつも私の側に居るというと
 ……貴方しか思い浮かびませんが」

 誰がボディガードだ、という顔をする。

「見えても見えていないのさ。

 そのように出来るのが探偵だと言っていた。

 景色の一部に溶け込むのが」

「んじゃ、溶け込めないのは、三流ってことですね」
と笑う。

 流行が悲しげな顔をするさまが浮かんだので、途中で笑うのをやめた。

「お前があの探偵に言っていたように、殺して、名と戸籍を手に入れたか」

「なんでもお見通しなんですね。

 噂のボディガードさんですか」

 喫茶店での話もやはり、筒抜けだったようだ。