憑代の柩

「お前に付けてるボディガードが教えてくれたんだ」

「それにしては早いですね。

 その人が教えてくれたのは、何か違うことでは?」
と嗤う。

「ほんっとうに……オマエは、ロクでもない女だっ」

「そんなこと、わかってたでしょうに」
と横目で見ると、衛は黙ってこちらを見た。

「ああ、そうだ。
 ドラッグストアにでも行きませんか?」

「この状況でか!」

「だって、言ったじゃないですか。
 たぶん、これが最後ですよ。

 だから」

 衛は無言だ。

「貴方の婚約者で居るのも、後少しです」

 その頬にこちらから触れてみた。

 初めてのことだ。

 衛の手が、座席の肩に触れる。

 彼は顔を近づけ、唇を重ねてきた。

 初めてのときは厭だった。

 次はどうだったかな?