憑代の柩

「また持ってきますから、お金はそのときで。

 おめでとうございます、とお姉さんにお伝えください」

 ぱたん、と戸が閉まって、すぐに要を振り向く。

「なんで十八日なんでしょう」

 それは、新聞で目にした日付だ。

「あの前撮りの日ですね」

 私が、そして、あづさが爆弾で吹き飛ばされた日だ。

 いろいろ準備があって居なくなると思ったのか。

 あの日を最後に屋敷に移る予定だったのか。

 いや、衛はそんなことは言ってはいなかった。

「ああいう事件が起こることを、あづささんは予測してたとか? 

 それか――」
と私は言葉を止める。

「佐野あづさが実は、爆破事件の犯人か」

 爆弾か……と要は呟く。

「いや、ないな。
 派手過ぎる」

 要はそう言った。

 派手過ぎる?