憑代の柩

「それはあるかもな。
 だが、確かに最終的に決断したのは僕だが、その話、持って来たのは、要だぞ」

「え?」

「要が顔のなくなった女の店員を利用しようと言い出したんだ」

「要先生がですか? なんでまた」

「僕は要が犯人を捕まえたいからかと思ってたんだが」

「あづささんを殺した犯人をですか?」

 要先生がどうして、そこまでして、と思ったが、なんとなく訊きづらい雰囲気だった。

衛は何事か考え込んでしまっている。

 それにしても、要先生、私には衛さんの計画だと言ってたのにな、と思う。

「まあ、このまま動きがないのなら、考えはあるんだが」

「どんな?」

「お前と結婚する」

「は?」

「式をやってもおかしくない程度に教会を修復させている。

 天井は間に合わないかもしれないが」

 振り返り衛は言った。

 式をやるんだ、と。

「予定通りに決行する。
 あのときと同じ場所で」

「犯人をおびき出すつもりですか」