憑代の柩

「貴方の親御さんなのにですか?」

「そう接点のある親子じゃなかったんでね。

 それに別に僕もそう回転はよくない」

「そんなことないと思いますよ。

 第一、頭のよくない坊ちゃんに、誰もついて行かないと思います。

 余程の人格者なら別ですが」

「お前、それは遠回しに、僕が人格者ではないと言っているな」

「余程のって言ったじゃないですか~」
と微妙に認めながら答えると、

「ま、母親が犯人の場合は、要もグルだな」
と言う。

 そりゃ、主治医なんだから、そうなるか、と思いながら、

「要先生は、貴方よりお母様サイドに付きそうな方なんですか?」
と訊いた。

 衛は答えない。

「だったら、そもそも、なんで貴方の計画に協力したんでしょうね」

「僕の計画?」

「私の顔を整形して、あづささんを殺した犯人を捜す計画ですよ。

 貴方の気を逸らすためですか?」