私はその場に座り込んでしまった。
周りの人が止まって全員私を見て唖然としている。
「キァァァァァァァァァァァァァァァァ」
近くにいた男性と一緒に歩いている女性が両手で耳を塞ぎながら叫んだ。
世界が...止まってる。
怖い。
しばらくしてその場にいた何人かが動き出した。
彼のすぐ近くを歩いていた女性はケータイをポケットから取りだし、どこかに連絡を入れた。
とある男性は彼に近づき、刺さっているナイフを抜き取り、自分が着ていた服を包帯の代わりにし、血の出ている部分を必死に押さえつけ始めた。
私が... 刺した。
違う。私は悪くない。悪いのは彼
「違う」
私を理解しようとしなかった彼が悪い。
「違う」
私は何も悪くない!
「違う!!」