俺の女だってのに・・・



俺と付き合ってから、愛夢はよく笑うようになった


それはいいことなんだけど・・・


そのせいで愛夢に惚れるやつが後を絶たない



本当に心配だ




やっと学校に着いて校門をくぐる



すると、愛夢が来るのを待っていたのか、数人の1年が愛夢を取り囲んだ



「あ、愛夢先輩。おはようございます」


「愛夢先輩。俺、1年の渋谷です」



いっぺんに話しかけられて、愛夢は困っていた顔から泣き出しそうになっている



あいつ、男苦手だからな




・・・ってか


俺の女に話しかけてんじゃねぇよ



急いで愛夢の元へ行き、愛夢を背中に隠した



「こいつは俺のだ・・・俺の女に手だしてんじゃねぇよ」



先輩の俺が怖かったのか、集まっていた1年は足早に校舎に入っていった



一難去ってまた一難


今度はそれを見ていた女が話しかけてくる



・・・お前らのせいで、愛夢が泣き出しそうじゃねぇか


学校で問題は起こしたくない


できるだけ平常心を保って接する



「俺、こいつが不安になるようなことしねぇから・・・わりぃな」



愛夢の手を優しく取って歩き出す



「ありがとう・・・」


小さな声が聞こえた


本当に可愛いなぁ、俺の彼女は(笑)



「いつだって・・・お前だけを愛してる」



愛夢だけに聞こえるように言った



それを聞いた愛夢が俺の手を握り返してくる



絶対、お前のこと離さねぇから


まぁ、離せない・・・の方が合ってるけど(笑)


嫌だって言ったってもう手遅れだからな?


この先も俺だけのものでいてくれ



絶対守るから