「颯…もう、大丈夫…」


しばらくして落ち着いたので、颯に”離して”と訴える


「……」


??


一向に離してくれる気配は無い


「颯?どうし」
「震えが止まるまでダメ」


質問しかけた私の言葉を遮った


…私、震えてる、の?


颯に言われて初めて自分の体が微かに震えていることに気付く


気付くとともに恐怖が蘇る


さらに震え出す


「…愛夢?」


「っ…怖かっ…た」


本当に怖かった


あのまま颯が来てくれなかったらと考えたら…


「ごめんな…すぐ助けに行けなくて」


一生懸命に首を降る


「私が、ちゃんと颯について行かなかったから…」


「お前は何も悪くない…目を離した俺が悪い」