「お嬢さんも大学卒業後は、就職先が必要だろう? おとなしくしてくれていたご褒美に、立派な就職先を紹介するよ」
そして、
「結婚を望むなら、お嬢さんに相応しい結婚相手だって、私のコネでいくらでも見つけてやれる」
懐柔するつもりか。
美月姫はあれこれ考えた。
(このまま私もおとなしく、丸山サイドのいいなりになっていれば……。親も助かるし私の将来も保障される)
親も経済的に楽になるし、美月姫自身の将来もまた。
就職難のこのご時世、美月姫属する文学部は最も困難を極める部類だった。
丸山のことだ、きっと素晴らしい就職先をコネで斡旋してくれるのだろう。
そして正規のルートではまず実現困難な、立派な家のご子息とのお見合いの話を持ってきてくれるという。
「……」
美月姫にも打算・計算はある。
黙って丸山の話に乗れば、人生は保障される。
でも……。
その代償に、優雅を手放さなければならない。
優雅が旧華族のお嬢様と結婚するまでは、一緒にいられたとしても。
その後は優雅の将来の邪魔にならないよう、身を引くことを余儀なくされる。
どんなに好条件を積まれても、美月姫は絶対にそれだけは受け入れられなかった。
まさに、「お金では買えない夢」。
そして、
「結婚を望むなら、お嬢さんに相応しい結婚相手だって、私のコネでいくらでも見つけてやれる」
懐柔するつもりか。
美月姫はあれこれ考えた。
(このまま私もおとなしく、丸山サイドのいいなりになっていれば……。親も助かるし私の将来も保障される)
親も経済的に楽になるし、美月姫自身の将来もまた。
就職難のこのご時世、美月姫属する文学部は最も困難を極める部類だった。
丸山のことだ、きっと素晴らしい就職先をコネで斡旋してくれるのだろう。
そして正規のルートではまず実現困難な、立派な家のご子息とのお見合いの話を持ってきてくれるという。
「……」
美月姫にも打算・計算はある。
黙って丸山の話に乗れば、人生は保障される。
でも……。
その代償に、優雅を手放さなければならない。
優雅が旧華族のお嬢様と結婚するまでは、一緒にいられたとしても。
その後は優雅の将来の邪魔にならないよう、身を引くことを余儀なくされる。
どんなに好条件を積まれても、美月姫は絶対にそれだけは受け入れられなかった。
まさに、「お金では買えない夢」。



