一週間ぶりの、駅のホーム。


乗るのは─── いつもの電車よりも一つ早い、乗り慣れない時間の電車。


けれど、乗る車両は乗り慣れた一両目。


ホームに立てば景色は少しも変わっていなくて、それに安堵の息を吐いた。


……先輩とは、あれから何度かLINEで何気ない会話のやり取りをしたけれど、今日から学校へ行くことは言っていない。


だって、優しい先輩はきっと私が学校に行くと言えば心配してしまう。


それだけならまだしも、朝は家まで迎えに来て、帰りも私の通う学校まで迎えに来るとか言い兼ねない気がして。


それが自意識過剰で終わればいい。


でも、もし本当にそんなことになれば、先輩に今以上の迷惑を掛けることになる。


今は先輩にとって、今後の人生を左右するとても大事な時期で、先輩の将来を邪魔するようなこと、絶対にしたらいけないから。


……だけど、そんな風に考える私よりも、先輩は一枚も二枚も上手だったんだ。