俺は頑張る必要はないだろう。
俺は関係ない。


真理子の体内で起きた出来事に
なぜ俺が関係あるんだ?


まったく関係ない。



真理子はやっと涙を流すのを辞めた。


涙を拭いて
俺の顔をじっと見つめる。


「籍は入れてくれるよね」


「入れないよ。俺は関係ない」


即答した俺は
風呂場に行って蛇口をひねった。



温かい湯が
バスタブの中にたまる様子をじっと見つめる俺。


今日は少し蒸し暑い。


汗で汚れきった体を
きれいに洗おう。


そう思った瞬間
真理子がいるリビングから


大きな音が聞こえた。