水男(ミズオ)

「10秒」


抑揚のない声で亜美が言う。


俊介はぶつぶつ独り言を言いながら
髪の毛をかきむしっている。



「3」


俊介は呆然とした目で
亜美を見つめている。



「2」


亜美は窓のそばに歩いていく。



「1」



俊介はママの写真を
ぎゅっと握りしめた。



「0。忘れたの?
ここはベイエリアのマンションよ?



今の時間は午前4時39分。
日の出の時間。


さあ!たっぷり飲みなさい!」