水男(ミズオ)

亜美は再び画面を見ながら
キーを叩く。


「心の中が見える私は
小さなころから孤独だった。


友達はもちろん
親さえも私のことを気持ち悪いと言った。


化け物だと言っていじめられた。


でも……


でもちひろは違った」


亜美は下を向き
涙をこらえた。


「心の中が見える私を
ちひろは受け入れてくれた。


心の中が見えるのなら

2人は隠し事のない
本当の友達になれるって


言ってくれた。


そんなちひろを
私は自分の命より


大切に思っていた。


でも……」


亜美はパソコンの電源を落とした。


そして床に倒れて
のたうち回る俊介の前に


立ちはだかった。


「ちひろはあなたのような
歪んだ大人に殺された」