水男(ミズオ)

俊介の住む海が一望できる

ベイエリアのマンションに
到着した二人。


エントランスを抜け
二人を乗せたエレベーターは


上へ上へと上昇していく。
俊介の肩にもたれかかる亜美。


亜美の髪の毛を
手に絡めとった俊介。


そして俊介は亜美の腰を
抱き寄せた。


エレベーターのかすかなモーター音が
聞こえる。


二人は無言。


亜美の頬に手を寄せた俊介。


「好きだよ」


そういって亜美の目を見つめる。


「キスしてもいいかな?」


俊介はゆっくりと
エレベーターの壁に


亜美を押し付けた。


少し笑顔を見せた亜美は
じっと俊介を見つめた後


目をつぶった。


俊介の体温を唇で感じる亜美。


自分の体温が
上昇していくのがわかる。


頭の中で何かがはじけた俊介は
少し乱暴に亜美を抱き寄せた。


激しくキスをする二人。


真理子も


美里も


このエレベーターで俊介に抱かれ
キスをした。


そして今は切り刻まれ
冷蔵庫の中に納まっている。




まったく同じように
亜美も俊介に抱き寄せられ


キスをしていた。