水男(ミズオ)

レストランの中央に
オープンキッチンがあるのが見える。


大きな鉄板の上でシュフが
鴨肉にフランベをした。



若干のアルコール臭の後に
立ち上がる大きな炎。


オープンキッチンの周りに座る客たちが
感嘆の声を上げる。


「肉料理は大好きなんですよ」


亜美がそう言って
カクテルに口をつけた。


亜美の体内に肝臓で処理しきれない
アルコールが回っていく。


それもかまわずに
亜美はカクテルを一気に飲み干した。


「もう飲むのはやめといたほうが
良くないか?」


俊介が亜美の様子を見て
そう言った。


「大丈夫ですよ……まだ飲めますよ」


亜美は酔ってろれつが回らない様子。


俊介はにやりと笑う。


楽勝。


簡単すぎる。


さあ

いまから料理してやるか。


このカモを。