水男(ミズオ)

母は病気でやせ細り
やつれていた。


顔色は悪く
顔には深いしわが刻まれていた。


でも今
目の前で穂微笑む母は違った。


春の日差しに照らされた母は


昔の若い時と同じように
きれいだった。


しわもなく赤い顔をした母は
にっこりとほほ笑んだ。


「おめでとう。4月から大学生だね」


小さいころ
いつも抱きしめていた時と同じ顔をした母は


本当に美しかった。


リンパ腫が悪化して


顔が赤く腫れて
しわが伸びただけだったんだけど


微笑む母は
昔と同じように優しかった。



僕は涙を流して
病室に立ち尽くした。


そして二週間後
母は僕のもとを永遠に去っていった。