水男(ミズオ)

叫ぶ高山を見て
亜美はようやく口を開く。


じっと高山を見つめる亜美。


「そんなわけない。
もういい加減にしてくれる?


私が心の底から
高山君を嫌いになる前に……」


そういって高山に背を向ける亜美。


「消えてくれる?」


「俺のことは嫌ってくれて
全然かまわない!」


高山は唇をかみしめて
去ろうとする亜美に立ちはだかる。


高山を見てうんざりした表情の亜美。


「亜美を危険な目に遭わせたくないだけなんだ。


もし亜美が俺の前から消えてしまったらと思うと
気が狂いそうになる。


俊介は普通じゃない。


アイツの笑顔には絶対裏がある。


だからお願いだ。
俊介とは距離を置いてくれないか?」


そう言って弱弱しく笑う高山。


「俺とは永遠に絶交で構わないから
俊介には近づかないでくれ」