恋色風船

ちょっぴりだけれど、自分を特別な、選ばれた女だと感じられる瞬間だ。


そんな自分が、なぜたった一人の男に縛られなければならないのか。


理由があるなら、誰かにきちんと説明してほしいものだ。


鏡の中の麻衣は口をとがらせて、すねた顔をする。

そんな表情も、もちろん可愛らしく見えるよう、計算されたものだ。