*
「え~! 岬ぃ、髪色変えたの?」
朝のホームルーム前の教室。
甲高い話し声が飛んできて、思わず振り返ってしまう。冬だというのにスカート丈を短く細工している女子クラスメートが、登校してきた彼に駆け寄っていた。
「あー……まあちょっとね。変えてみた」
珍しく歯切れの悪い返事を寄越し、津山くんが苦笑する。
「何で? もったいなーい。岬といえば校則ギリギリのゴールドブラウンでしょ」
「はは、俺のトレードマーク?」
「そーそー」
確かに、今までの彼の髪色は、ちょっと眩しいくらいに明るいブラウンだった。先週の金曜日まではそのトレードマークが保たれていたのに、週が明けてみると、少し暗いグレージュに変わっていたのだ。
ずっとほぼ色を変えることなく過ごしてきた彼が、いきなり髪色を変えたとなると、その日は他クラスからも訪問者が絶えなかった。津山くんはもともと友達が多いから、尚更だ。
「つまんなー! お前ピアスまで外したの? どうしたんだよ突然」
休み時間、通りすがりにうちの教室に顔を出した男子が、津山くんに絡んでいる。
普段は冗談を言ってみんなを笑わせるのに、その日の津山くんはあまり元気がなかった。
「え~! 岬ぃ、髪色変えたの?」
朝のホームルーム前の教室。
甲高い話し声が飛んできて、思わず振り返ってしまう。冬だというのにスカート丈を短く細工している女子クラスメートが、登校してきた彼に駆け寄っていた。
「あー……まあちょっとね。変えてみた」
珍しく歯切れの悪い返事を寄越し、津山くんが苦笑する。
「何で? もったいなーい。岬といえば校則ギリギリのゴールドブラウンでしょ」
「はは、俺のトレードマーク?」
「そーそー」
確かに、今までの彼の髪色は、ちょっと眩しいくらいに明るいブラウンだった。先週の金曜日まではそのトレードマークが保たれていたのに、週が明けてみると、少し暗いグレージュに変わっていたのだ。
ずっとほぼ色を変えることなく過ごしてきた彼が、いきなり髪色を変えたとなると、その日は他クラスからも訪問者が絶えなかった。津山くんはもともと友達が多いから、尚更だ。
「つまんなー! お前ピアスまで外したの? どうしたんだよ突然」
休み時間、通りすがりにうちの教室に顔を出した男子が、津山くんに絡んでいる。
普段は冗談を言ってみんなを笑わせるのに、その日の津山くんはあまり元気がなかった。



