私の制服を着た芽依、岬の制服を着たケースケくん。図らずも同級生のようになった二人が、キッチンから茶々を入れてくる。
「うっせ……! あーもー、皿は俺が用意するから!」
髪を粗雑に掻いた岬が、私の横を通り過ぎる。
彼と入れ替わるようにして芽依がこちらへやって来た。愉快そうに肩を揺らし、目を細めている。
「マジでウケるね。付き合いたてかよ」
「笑うとこじゃないでしょ……」
「津山氏、ケースケのことめっちゃ睨んでたからさー。怖すぎたけど、ガキかよ! って、笑い堪えんの大変だったわ」
芽依もそうだけれど、ケースケくんには毎度申し訳ないなと思ってはいる。カップルのやり取りに巻き込んでしまうほどくだらないこともないだろう。
お世辞にも大きいとは言えないテーブルに、スナック菓子や炭酸飲料が並ぶ。
全員腰を下ろしたところで、芽依が「それじゃあ」と声を上げた。
「秋のホラー映画鑑賞会、始めまーす!」
え、と零してしまったのは私だけではない。隣からも明確に聞こえた。しかも、かなり絶望的な音色で。
「聞いてないんだけど……そういう趣旨だったの?」
「いやあ、ただ集まるだけじゃつまんないなって昨日思い立って? 急遽借りて来ましたー」



