いつまで経っても何も起こらないことに不思議で、


恐る恐る目を開けると至近距離のこうちゃんの顔ーーー



ではなく、宙。



何が何だか分からず固まっていると下からおばさんの声が。


「瑠璃ちゃーん?

遅刻するわよー?」



「え、え、え、うええええええええええ!!!!!?」




こうちゃぁぁぁあん!!!!!?




ーーーーーー…




「ーーで、あんたは遅刻したの?」


「うぅ…はい…」


「はぁー…」



私の前で盛大なため息をつく、私の友達の 玉城 葵 タマシロ アオイ。



「瑠璃、なんであいつなわけ?

瑠璃なら他にお似合いの奴いるよ?」


幼馴染みなだけじゃない。そう言ってまたため息をつく葵。



そう、私とこうちゃんは小さい頃からの幼馴染み。

こうちゃんは私より二つ学年が上なんだけど。