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ホームルームが終わって休憩時間になると、あたしはすぐ瑠衣に近づいた。



「瑠衣、今日はどうしたの? なんだか様子がおかしいみたいだけれど……」


そこまで言い、言葉を切った。


瑠衣の手の甲が青黒く変色している。


どこかで強くぶつけたような青あざにも見えるけれど、腐敗していく『お客様』を何度も見ているあたしにはそれが腐敗の色に見えた。


「なんでもないよ」


あたしの視線に気が付いた瑠衣が慌てて手をひっこめた。


しかし、その口からは悪臭と呼べる臭いがしている。


ハッとしてあたしは夢羽を見た。


夢羽の頬は青白く、血の気がない。


まさか2人とも……。


そこまで感がえて頭を強くふった。


そんなことあるはずない!


腐敗が進むと言う事は、死後数時間は経過していることになる。


2人がすでに死んでいるなんてそんな事……考えたくない!!