「……!?」 突然腕を引っ張られ、 トンッと優しく壁に押し付けられる。 「……な、なに」 皆見てるじゃん。 何やってんの、こいつ。 「お前な」 壁と腕に挟み込まれ、彼の顔が急接近する。 ちっ近い……っ! 思わず顔を背ける。 恥ずかしいんですけど。 柄にもなく! ……それ以上に嬉しいなんて、言えないけど。 だいたいなんなのよ。 こんな公共の場で 公開処刑しなくてもいいじゃない。 ……先に帰って、先に登校したくらいで。