と、次の瞬間。


さよ子さんの猫パンチが飛んできて、ぼくはのけぞった。



「海牙さん、どこ見てるんですか! いくら鈴蘭が巨乳だからって、まじまじと観察しないでください!」



なんて無礼な勘違いだ。


推定825mm・Eカップの胸を観察していたわけじゃない。


サイズをチラッと計測しただけだ。



「鈴蘭さん、とおっしゃるんですか? 不思議なペンダントを付けているんですね。チカラを持った青い石。そうでしょう?」



ぼくは小声の早口で言った。


駅前広場の雑踏の中、声はぼくたち三人にしか聞こえないはずだ。



さよ子さんが勢いよく鈴蘭さんを振り返った。



「もしかして、鈴蘭も超能力が使える人だったの?」