それなら、ぼくという人間において、チカラと人間性の関係をどう説明するのが的確なんだろう?
学校にも上がらない幼いころ、足し算と引き算を知った。
九九を覚えた。分数と小数を理解した。
その都度、視界にうごめく未知の情報は、整然として美しい数へと姿を変えていった。
嬉しかった。
だから、ぼくは勉強に没頭した。
学べば学ぶほど、知れば知るほど、この視界の情報は、質も量も最適化されていく。
ぼくは勉強せずにはいられない。
目の前にある情報を必ず処理せずにはいられない。
まぶたを閉ざして無防備になる姿を、誰にも見せたくない。
チカラを持つからこそ、ぼくの人間性はこんなふうなのだと思う。
でも、宝珠の由来を記した古文書によれば、人間性がチカラに形を与えるのだという。
自分に関わることだけに、このテーマについてどんな答えを出すのが正確なのか、ぼくは方向性を決めかねている。



