LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―



正門前のロータリーに、あのドイツ製の高級車が停まっていた。


ちょっとした人だかりができている。


その中央で墓石グレーの制服の群れに囲まれているのは、もちろん、祥之助だ。



意外なことに、祥之助は笑っていた。



理仁くんに殴られて自分でも自分を殴った痕は、頬骨の上のアザと頬全体の腫れと口元の赤いかさぶたとして、しっかり残っている。


ケガの理由を訊かれて、祥之助は笑ってごまかして、冗談めいたものまで口にしている。



「SOU‐ZUIに泥棒が入って、撃退はできたんだけど、ボコボコにされちゃってさ。決戦の場所は、最上階のTOPAZ。

行ったことない? みんなが思ってるほど高級料理じゃないんだけどな。大都高校の学生証提示で割引できるように、父に言っとこうか」