理仁くんが力なく笑った。
「この空間、めっちゃキツい。おればっかじゃん。姉貴の影もなくて、ほんとにおれだけ。
おれ、どんだけ姉貴の中のスペース食ってるわけ? 何でこんな……おれの存在、重すぎんだろ? どこまで重たいお荷物だよ?」
泣き出してもおかしくない自虐を口にしながら、理仁くんは笑っている。
ぼくの前にいる理仁くんは、写真の中の彼とは違う。
煥くんが足を止めた。
自然と、理仁くんもぼくも立ち止まった。
「オレには、実の姉はいない。でも、姉と呼んでいいくらいの幼なじみがいる。兄貴の彼女なんだけど、飯作ってくれたり、服選んでくれたり、面倒見てくれる人だ」



