鈴蘭さんが顔を上げた。
「わたしはここに残ります」
理仁くんが目を見張った。
「何で?」
「リアさんのこと、一人にできません。小さいころの思い出では、一人だったんでしょう? そんなの、苦しすぎるじゃないですか。
リアさんにとって気休めにしかならないとしても、気休めにもならないかもしれないけど、わたし、ここに残ります」
鈴蘭さんはニッコリした。
その全身が、淡く青い光をまとい始める。
光は、うつろな目をした幼いリアさんをも包んでいく。
「大丈夫よ。もう痛くないから。あなたの痛み、わたしが引き受ける。あなたの傷、わたしが治してあげる」
カッターナイフが傷を付けるたびに、青い光が傷を癒す。



