たいていどのゲーセンも構造が似ている。
一階は客引き用のクレーンゲームばかりだ。
上の階から、メダルゲームの騒音が降ってくる。
彼女に手を引かれながら、ぼくはゲーム機の間をうろうろした。
「きみ、ゲーム得意?」
「それなりに。クレーンゲームでも、シューティングでもレース系でも格闘系でもリズム系でも、
その場で計算したり判断したり瞬発力が問われたりするタイプのゲームなら、何でもできますよ」
「すごいじゃない。運動神経も勘もよさそうだものね」
「まあ、それほどでもないわけじゃありません」
彼女がふと、一台のクレーンゲームの前で足を止めた。
一回百円の、小型のぬいぐるみが入っている機械だ。
「これ、かわいい」
鷲《わし》か鷹《たか》のマスコットだった。
翼は黒で、目は緑色。擬人化されて直立し、チェック柄のタキシードを着ている。
飄々《ひょうひょう》とした笑みが、人を食った印象だ。



