癇癪を起こして、大音量で泣きわめいてしまった。
肉声とともに、まわりの人々の精神を傷付ける衝撃波が噴出した。
抑えようにも、自分ではうまく制御できなかった。
そんなときに助けてくれるのが、リアさんだった。
誰彼かまわず操ってしまうマインドコントロールの号令《コマンド》を止めてくれるのも、チカラの影響を受けないリアさんだった。
「姉貴も、まったく効果なしってわけじゃないらしいけどね」
「ああ、それはぼくも感じました。自分が号令《コマンド》に抵抗しているのがわかった、というか」
「意識がない状態なら、預かり手だろうがその血縁だろうが、操れるかもね。んな悪趣味、やってみたことないけどさ」
「意外です」
「マジ?」
「ぼくなら、その実験、やってしまったんじゃないかな。相手の尊厳とかより、自分の好奇心のほうが大事なんです」
そして、全部が済んでから後悔するんだ。
人でなしだ。マッドサイエンティストだ。
こんなふうだから、ぼくは人と同じようになれないんだ。最低の人間だ。



