五分以内と言ったリアさんは正確だった。
四分ほどで、バイクが三台、ビルの前に到着した。
先頭を走ってきたリアさんの姿に、ぼくは思わず目を惹き付けられた。
ピッタリとラインの出るレザーパンツだ。
細すぎず、ほどよい筋肉の形が見て取れる脚線美。
颯爽とバイクを降りると、ヒップラインの丸みがレザーの光沢によって強調される。
さっきまでスカートだったと思うけれど、バイクに合わせて穿《は》き替えたんだろう。
リアさんはフルフェイスヘルメットを外した。
「お待たせ」
「いえ。リアさんも来られたんですね」
「当然でしょ。チカラを持っているとはいえ、きみたちは高校生よ。きみたちに全部を任せて自分だけぬくぬくと安全なところへ避難するなんて、わたしにはできない。
さよ子ちゃんには、おうちのかたとの連絡役をお願いしたわ」