空気が張り詰めた。
音ではない声、チカラを込めた号令《コマンド》の波動が、理仁くんを中心に、爆発的な勢いで広がる。
【全員、そこから動くなッ!】
ぼくの体も、わずかながら鈍くなった。
酸素濃度が下がったかのような、何らかの違和感を覚える。
理仁くんの号令《コマンド》によって、北口広場にいるほぼ全員が一切、動けない。
祥之助に命じられた人々も動きを止めた。
動けるのは、能力者のぼくたちと祥之助、リアさん、さよ子さん。
そして、離れた位置にいる文徳くんが声を上げる。
「煥、理仁! どうなってるんだ!」
駆け寄ってこようとする彼を、煥くんが止めた。
「兄貴はそこにいろ!」
「わ、わかった」



