「では、色々お話を伺いながら、作品を振り返っていきましょう。」
司会の案内で、彩羽たちが椅子に座った。
「今回演じられた役について、お二人自身との共通点や違いを感じた部分はありましたか?」
「うーん…私も知春くんも全然違うよね、なんか。」
「そうですね。むしろ逆だと思います。皆さんもご存知の通り、彩羽さんってこういう元気な感じなので。それで僕はこんなじゃないですか。なので大変でした。」
「確かに知春くんって思っていた以上に静かだった!」
「え、なんか元気な印象ありますか?僕、基本的にどこの現場でも静かだと思いますけど。」
彩羽にはきっと、話をリードしようとする気持ちはおそらくないだろうが、構図としては司会者の質問を彩羽が一度受け取り、知春にキャッチしやすいような形で返している。少なくとも、名桜にはそんな風に見えた。
「お二人は今回、初共演でしたね。」
「はい!どうでしたかね?甘酸っぱい感じ、出てました?」
客席に問いかける彩羽は、にこにこした表情を浮かべながら、お客さんの表情を見つめていた。うんうんと頷くお客さんを見つけては、さらに笑顔が増した。
「よかったです。私も自信がないときがたくさんありますけど、そういう不安とか後ろめたい気持ちとか、そういう楽しくはないし、考えることも嫌な気持ちを杏はどう出すのかなって、そういうことを考えて演じたので、皆さんに共感してもらえる部分があったら嬉しいなと思います。私と杏は、表に出す方法が違うだけで、思い悩んだり、ずーんって沈んじゃうところは似てるって思って演じました。」
「なるほど。伊月さんはいかがですか?」
「そうですね…。」
知春も、彩羽同様客席に視線を移す。お客さんと目が合うと、ふわりと柔らかく微笑んだ。
「…僕の中にあまりない引き出しをたくさん開けた、そんな感じがします。たとえばクラスの中心人物になるなんてことは僕の高校生活にはなかったですし。」
「あ、そうなんですか?意外ですね。」
「本当にただ勉強をして友達数人と一緒に居て、みたいな普通の生活をしていたので、こういういわゆる王道のヒーローってヒーロー像はあるけど僕にとっては実体のないものみたいで、とにかく難しかったです。僕と似ているところは落ち込んだときくらいかな。…それも似てないかもしれないです。だからこそほぼ全て違う人である大和になるという経験は挑戦で、勉強でした。」
「原作から飛び出してきたかのような雰囲気でしたけどね、お二人とも。」
「それは衣装さんとかメイクさんの力がね、私たちをかなり後押ししてくださったので。ね?」
彩羽の言葉に知春は深く頷いた。
司会の案内で、彩羽たちが椅子に座った。
「今回演じられた役について、お二人自身との共通点や違いを感じた部分はありましたか?」
「うーん…私も知春くんも全然違うよね、なんか。」
「そうですね。むしろ逆だと思います。皆さんもご存知の通り、彩羽さんってこういう元気な感じなので。それで僕はこんなじゃないですか。なので大変でした。」
「確かに知春くんって思っていた以上に静かだった!」
「え、なんか元気な印象ありますか?僕、基本的にどこの現場でも静かだと思いますけど。」
彩羽にはきっと、話をリードしようとする気持ちはおそらくないだろうが、構図としては司会者の質問を彩羽が一度受け取り、知春にキャッチしやすいような形で返している。少なくとも、名桜にはそんな風に見えた。
「お二人は今回、初共演でしたね。」
「はい!どうでしたかね?甘酸っぱい感じ、出てました?」
客席に問いかける彩羽は、にこにこした表情を浮かべながら、お客さんの表情を見つめていた。うんうんと頷くお客さんを見つけては、さらに笑顔が増した。
「よかったです。私も自信がないときがたくさんありますけど、そういう不安とか後ろめたい気持ちとか、そういう楽しくはないし、考えることも嫌な気持ちを杏はどう出すのかなって、そういうことを考えて演じたので、皆さんに共感してもらえる部分があったら嬉しいなと思います。私と杏は、表に出す方法が違うだけで、思い悩んだり、ずーんって沈んじゃうところは似てるって思って演じました。」
「なるほど。伊月さんはいかがですか?」
「そうですね…。」
知春も、彩羽同様客席に視線を移す。お客さんと目が合うと、ふわりと柔らかく微笑んだ。
「…僕の中にあまりない引き出しをたくさん開けた、そんな感じがします。たとえばクラスの中心人物になるなんてことは僕の高校生活にはなかったですし。」
「あ、そうなんですか?意外ですね。」
「本当にただ勉強をして友達数人と一緒に居て、みたいな普通の生活をしていたので、こういういわゆる王道のヒーローってヒーロー像はあるけど僕にとっては実体のないものみたいで、とにかく難しかったです。僕と似ているところは落ち込んだときくらいかな。…それも似てないかもしれないです。だからこそほぼ全て違う人である大和になるという経験は挑戦で、勉強でした。」
「原作から飛び出してきたかのような雰囲気でしたけどね、お二人とも。」
「それは衣装さんとかメイクさんの力がね、私たちをかなり後押ししてくださったので。ね?」
彩羽の言葉に知春は深く頷いた。



