「知春さんが何も考えずに演技をするなんて、思いません。それがたとえ、プロのものではないとしても、です。」
「うん。ちょっとしたifの世界のシンデレラと魔法使いのストーリー。そういう脚本もアリで、演出もアリなんだなって思えて面白かった。」
「また舞台、やってみたいって思いましたか?」
「うん。機会があれば舞台やりたい。失敗が許されないからこそ生まれるものが、確実にあるってわかった。」
「…なるほど。私も舞台演出や見せ方について学べば、写真にも生かせますかね?」
「照明とか舞台装置とか、勉強になるかもしれないね。」
結局すぐに仕事の話に戻ってしまって、二人で顔を見合わせて笑った。
「そういえば、名桜の写真、3人で見に行ったよ。」
「え?」
「メッセージもありがとね。あの手は俺でしょ?」
「…そういえば無断で使用してしまいました。すみません。」
「いいよ。たくも椋花も気付いてなかったし。」
「わざわざ3人で行っていただいてありがとうございます。」
「行こうって言いだしたのは椋花だったんだよね。」
「そうだったんですか…意外です。」
「なんか七海ちゃん?と仲良くなったって言ってたよ。」
「…?どういうつながりなんだろう…?」
「そこは俺もよくわかんないけど。…リナリア、いろいろ撮ってたんだね。ちょっと懐かしい気持ちになった。そんなに前のことじゃないのに。」
確かにあれは4月のことで、あれからまだ5か月も経っていない。それなのに懐かしく感じるほどに、濃密な時間が過ぎていたのは明らかだった。仕事で出会った芸能人が、高校の先輩であり、今は仕事仲間とも学校の人ともいえぬ位置にいる。
「思えばあれが、学校で会った最初か。」
「そうですね。しかも初めてご一緒させていただいた仕事の次の日ですよ。本当にあの日、周りからの目が痛かったんですからね!」
「あー…ごめんね、あの時は学校にいるんだ!探さなきゃってそれだけしか考えてなくてさ。」
「…お仕事のときはあんなにスイッチ入るのに、知春さんってところどころ抜けてますよね。」
「最近、ちょっと緩みやすくなったかもしれないなぁ。」
そう言って知春と名桜は顔を見合わせて小さく笑った。
「うん。ちょっとしたifの世界のシンデレラと魔法使いのストーリー。そういう脚本もアリで、演出もアリなんだなって思えて面白かった。」
「また舞台、やってみたいって思いましたか?」
「うん。機会があれば舞台やりたい。失敗が許されないからこそ生まれるものが、確実にあるってわかった。」
「…なるほど。私も舞台演出や見せ方について学べば、写真にも生かせますかね?」
「照明とか舞台装置とか、勉強になるかもしれないね。」
結局すぐに仕事の話に戻ってしまって、二人で顔を見合わせて笑った。
「そういえば、名桜の写真、3人で見に行ったよ。」
「え?」
「メッセージもありがとね。あの手は俺でしょ?」
「…そういえば無断で使用してしまいました。すみません。」
「いいよ。たくも椋花も気付いてなかったし。」
「わざわざ3人で行っていただいてありがとうございます。」
「行こうって言いだしたのは椋花だったんだよね。」
「そうだったんですか…意外です。」
「なんか七海ちゃん?と仲良くなったって言ってたよ。」
「…?どういうつながりなんだろう…?」
「そこは俺もよくわかんないけど。…リナリア、いろいろ撮ってたんだね。ちょっと懐かしい気持ちになった。そんなに前のことじゃないのに。」
確かにあれは4月のことで、あれからまだ5か月も経っていない。それなのに懐かしく感じるほどに、濃密な時間が過ぎていたのは明らかだった。仕事で出会った芸能人が、高校の先輩であり、今は仕事仲間とも学校の人ともいえぬ位置にいる。
「思えばあれが、学校で会った最初か。」
「そうですね。しかも初めてご一緒させていただいた仕事の次の日ですよ。本当にあの日、周りからの目が痛かったんですからね!」
「あー…ごめんね、あの時は学校にいるんだ!探さなきゃってそれだけしか考えてなくてさ。」
「…お仕事のときはあんなにスイッチ入るのに、知春さんってところどころ抜けてますよね。」
「最近、ちょっと緩みやすくなったかもしれないなぁ。」
そう言って知春と名桜は顔を見合わせて小さく笑った。



