嫌いになったわけじゃなかった。 大きな揉め事があったわけでもなかった。 だからこそ、気持ちがどんどん薄れていくのが、苦しかった。 裕が、変わらずわたしを好きでいてくれるのが、辛かった。 どうして、好きなままでいられなかったのだろう。 あぁ、ほんとうに。 「それは災難だったね。御愁傷さま」 そう言って笑うこのひとが、嫌なひとだったら、よかったのに。