え……?!


あれ…あれれれれ?!!


………私たち付き合ってるよね?
昨日、確かに南くんに好きだって…彼女になってくれんの?って……


「私、彼女だよね?ね?」

「……。」


「え!なんでだんまり?…え、嘘…もしかして……」


…も、もしかしてこれが現実で昨日のが夢なんじゃ……


あ、あり得る。

てか、それしかありえない。


そ、そうか…そうだよね。
南くんが私のこと好きなんて、そんな事 あり得るわけがない。


嘘だと思いたい。
今朝 家を出るときに、部屋のカレンダーの昨日の日付を大きくハートで囲んで来ちゃった自分を呪いたい。


何、私得な夢見てんの…
夢から覚めた時の虚しさと言ったらない。


最悪だ…今日は1日 死んだように過ごそう。なんて、顔面蒼白な私は

「佑〜麻ちゃん!おっはよ!」


「あっ、工藤くんおはよ〜!」


いつものように突然 現れた工藤くんに挨拶を返す。

「今日のお団子ヘアも可愛いね、佑麻ちゃん!」

「ほ、ほんと?嬉しい!朝から頑張ったんだ〜」


そう、今日は朝から気合を入れてお団子ヘアにしてきた。お団子の部分をツンツンとつつく工藤くんに、笑顔を向ければ工藤くんは”器用だね〜”って。


昨日の南くんなら…”可愛い”くらい言ってくれるかな?って思ってたのに

まさか、都合のいい夢だとは。
人はあんなにもリアルな夢を見れるのか、と感心にも近い気持ちになる。