【遥夏 side】
ーある日の出来事。
「はるにぃ〜おかぁりぃ!」
「おかえり遥夏早いじゃん。部活してねぇの?」
「…え。この状況は何?」
俺は心優ん家に帰ってきたんだよな?学校
から心優ん家はここしかないよな?帰る場
所間違えるわけねぇし…
ドアを開けると弟達がいた。
なぜ心優ん家にいるんだ?
俺の疑問を察したかのように飛鳥は答え
た。
「親父も母さんも仕事で今日家に居ねぇんだよ。だから母さんが笹木さんに連絡して今日ここに泊まらしてもらうことになった。」
…あ、なるほど。
突然の出来事に少し戸惑いながらも状況を
把握した。
「ねぇ、心優ちゃんは?会いたいんだけど。」
突然、飛鳥が心優に会いたいオーラを出し
てきた。これは許しかねない発言だな。
「おい飛鳥、早く風呂入って寝ろ。」
んーこれはヤキモチなのか?…くそぉ、心
優の事になるとなんでお俺心が狭めぇんだ
よ…
飛鳥はニヤリとして答えた。
「そりゃ遥夏がガキだからよ(笑)。」
………
コイツいちいち俺の心読んでるみたいでむ
かつく。
飛鳥は黒髪で丁寧にワックスでセットされ
ている。爽やか系男子でモテるが、見かけ
に騙される女は数しれず。本当は毒舌で腹
黒い奴だ。とりあえず、桜花と飛鳥を風呂
に入れさせた。
「ただいまぁ〜遅くなってごめんね。」
そこへ心優が帰ってきた。


