朝日を殺す。


一度はそう考えたあたしだけれど、好きな気持ちがそれを邪魔してしまった。


飛び散る血しぶきが何度も蘇ってきてあたしはきつく目を閉じる。


そんな時、同じベッドで眠っていた朝日が起きてあたしの頭を撫でてくれた。


これから先また朝日を殺そうと思ったときはあの程度で驚いていてはいけないんだ。


朝日の体が完全にバラバラになるまで続けなければ、朝日がいつまでも苦しむことになるのだから。


あたしは朝日の体温の感じながらそう思った。


好きだと言う感情を殺さなきゃいけない時が、まだやって来るかもしれないと……。